■ガイドライン
はじめに
当サイトで取り扱っている商品は車用社外部品(アフターパーツ)となっております。
現在、インターネット上の様々な場面でアフターパーツのご購入が可能になり、アフターパーツの特性をご理解されてない状況で商品購入が可能となっております。本来、カーショップという、アフターパーツの装着についてユーザー(装着者)と販売者が相談出来る場所があれば、大きな問題ではないのですが、商品だけを見て購入するというシステムがある以上、特性をご理解されていないのも止むを得ない状況と判断されます。
ですが、全くの知識なしでのご購入はトラブルの元ですので、ここでは簡略ながら、初心者向けではありますが、アフターパーツの特性のご説明を持って、ご利用のガイドラインとさせていただきます。
既にご存知とされている方であっても、ご購入のご利用にあたっては、今一度ご参照下さい。
本サービスの利用規約は別ページをご参照ください。利用規約
アフターパーツを装着するということ
スマートフォンのroot化・脱獄と同じです
スマートフォンの制限解除。root化や脱獄を行えばスマートフォンはメーカーの制限が無くなり思い通りにスマートフォンを使えるという利点が得られます。反面、これにはメーカーの保証がなくなるという覚悟が必要になります。
基本的に動作環境等の利便性を高めるためにroot化や脱獄をするのですが、そのスマートフォン本体のメーカーにとっては、既に社外品扱いです。そこでトラブルが生じた場合は、ご自身でリスクを背負うようになっています。いまさらながらご説明をしなくても、ご存知かと思います。
車のアフターパーツも同様、車輌の販売を行っている会社に認定されていない部品を装着した場合は それは既に改造車です。
いまや、ネット通販やオークションなどで簡単に手に入る部品となったため、ここをご覧になられている方の多くのは何かしらの社外部品を装着されているかと思われます。ですが、ご自身の車が改造車であることを認識されている方は少ないかもしれません。
例えば、近年 車検対応を謳い文句で販売している部品が多くなりましたが、それを装着したから問題ないということはありません。車検対応というのは、道交法上で問題のない部品であって、決して 陸運局で認められている部品のことではありません。今や製造業者や販売業者が 部品に詳しくないユーザーを取り込むためのキャッチコピー化しているのが実情です。
車検対応パーツを装着していても『法定内の部品を装着=メーカーや道交法で認められてもらえる車』ではなく、『法定内の部品を装着=道交法上に問題のない改造をしている車』違法改造車ではありませんが、合法改造車なのです。
近年においては、メーカーもアフターパーツに近似した純正部品を用意しているせいか、純正部品とアフターパーツの区分けを同じ物として考えている方が多いように見受けられます。
ブログサイトなどで ディーラーで社外品を装着しているだけで車の入庫を断わられた!というのも目にしますが、これはroot化・脱獄したスマートフォンを携帯ショップに持ち込むことと同じですので・・・、断られても仕方がありません。
車の改造も、root化や脱獄と同様に、全ての責任はご自身にあることをご承知下さい。
車の場合、ドレスアップパーツという言葉のイメージと、他の人が行っているから自分も大丈夫と安易に考えられがちですが、車体には何かしらの支障をきたしていることが多分にありますので、アフターパーツを装着する=純正の状態から逸脱する改造ということを、よく踏まえたうえで行ってください。
機能パーツとドレスアップパーツ
性能をアップさせる機能パーツをチューニングパーツとよく呼ばれますが、性能をアップさせる分失うものがあります。ハードなチューンを行えばほかのパーツに負荷がかかり寿命が短くなる、乗り心地が悪くなる、使い勝手が悪くなるなど、少なからずメーカーの規定値を引き換えにするものがあります。
チューニングパーツに至っては、現在でもそのように理解されている方が多いようで、そういったリスクと引き換えにクルマを改造しているということを認識されている方が大半です。
同様に主に見た目を変える部品をドレスアップパーツと呼ばれる製品があります。ドレスアップパーツと認識されるパーツの場合も勿論、純正の性能を失うことに大差はありません。又、認識の違いによって生じる差異は、チューニングパーツ以上に車に負担をかけることにもなりかねません。
例えばエアロパーツ(機能的なウイングは除きます)。純正のバンパーに加工を要して装着します。当然純正のバンパーには穴をあけます。空気抵抗も悪化し、燃費も悪化。輪留めには引っかかる、ぶつけたら割れる、引っかかった場合は純正のバンパーまで損傷します。いいことは見た目がよくなることです。
例えばレンズパーツ。純正を基に製作されていますので、純正のような精度はありません。装着には削って加工を要したり、ライトがつかなくなる、警告灯が点灯する、ディーラーの整備は場所によっては受けてもらえなくなる、水の侵入もしかりです。LEDパーツなどは、装着することによって場合によっては電装系に不具合が発生することもあります。(先項・レンズパーツのよくあるご質問参照)
こういった点をご理解されてないまま、むやみにドレスアップという改造をされている方が多いように見受けられます。ドレスアップパーツはアフターパーツ(社外品)であって、純正部品ではありません。
ドレスアップパーツも、装着する際に車輌にマッチングするように製品加工・ボディ加工や、電装品は電流・電圧修正もする場合があります。チューニング「目的とする状態に調整する」=見た目をよくするために加工や、純正のよさを失ってでも装着させることが伴う場合があります。
もし、ご自身で調整が取れないかもと思った場合はチューニングショップ・カスタムショップへご相談されてみることも検討されてみてください。
純正の性能のまま改造を行う、もしくは純正品と同様に考えられている場合は改めて改造部品であることを認識ください。またご理解の上、今後のドレスアップカーライフをお楽しみください。
エアロパーツにおける補足
アフターパーツとしてのエアロパーツ
車の見た目を大きく変える、エアロパーツ。純正でもエアロバージョンのグレードなどがあるくらい、認知されたパーツです。
エアロパーツとは元来、空力部品です。空気抵抗値を減らし、整流効果とダウンフォースを得るためのボディパーツをエアロパーツといいます。しかし、一部を除いてアフターパーツのエアロパーツは、そのほとんどがボディデザインを変えるためだけに外装パーツを総称してエアロパーツと呼称されています。
エアロパーツの素材
日本製のエアロパーツは海外製と異なり、そのほとんどがFRP(グラスファイバー樹脂)製となっております。海外ではウレタンが主流となっておりますが、近年ではFRPも多くなりつつあります。
FRP製
FRP製の特性は軽いことと、ファイバー製のため強度が高いことです。
表面はゲルコート樹脂となっており、グラスファイバー(ガラス繊維)を重ねて張り込んだもので、割れた場合でも補修が可能です。又、通常ゲルコート樹脂は白、グレー、黒が主に使われていますが、真空成型や注型成型ではないために表面が粗く、ツヤもありませんので、表面処理をしないままでの使用は出来ません。プラモデルでいうところの、パーテーションラインは出っ放し、ヒケ処理なしの原型成型色状態といった感じです。
メッキ処理はできませんか?というご質問が度々ありますが、メッキ加工には下地の状態が反映されますので、基本的には不可能です。
ウレタン製・ABS製
ウレタン製の特徴はFRP製と異なり硬度の調整が可能で、軟質であれば割れずらい、硬質であれば変形し難いものが成型可能です。ですが、FRPに比べて重量があるため、バンパーのような大きな一体部品は軟質の場合ですと曲がってしまい、あまり適しません。
ウレタン、ABS製品の製作には、注型方式で表裏の合わせ型に流し込むのが一般的です。そのため純正部品のように、裏形状も成型が可能で、しっかりとした製品が製作可能ですが、生産型のコストが高いため、エアロパーツの素材としてはあまり国内では使用されておりません。型に流し込みでの製作のため、短時間に大量の製品を製作することが可能であることがメリットなのですが、エアロパーツは車種によって形状が異なるため、あまり大量生産は必要性がないことで、ウレタン製やABSより、FRPが選ばれるのも理由のひとつです。
先のFRP製と異なり、メッキ処理に関しては素材として適しております。
エアロパーツのよくあるご質問
- 装着は自分で可能ですか?簡単ですか?
- 車高はどれくらいですか?
- 色は何色ですか?
- 穴あけ加工は必要ですか?
- 商品にキズがついている。表面がざらざらしておかしい(未塗装品の場合)
- 色が違う(純正色塗装のご依頼の場合)
- 塗装にゴミがついている(純正色塗装の場合)
- 装着感・フィッティングがわるい
レンズパーツにおける補足
欧州車の社外レンズパーツ
MercedesやBMW。欧州車のマイナーチェンジは、その多くがレンズ類のデザイン変更でとどまるといった風に、モデルチェンジ前のモデルはモデルチェンジ後のレンズを換装することで、新型仕様に見せる事ができました。
基本的にはボディが同じなので、純正の後期仕様レンズを手に入れればマイナー前のモデルを簡単に現行車に仕立てることが出来るのです。
又、そうした欧州車本国の純正レンズの供給会社はアフターパーツのマーケットへも部品を供給し、そのためクオリティが純正と同じ、又は純正に劣らないものが多いのです。
日本車用の社外レンズパーツ
クリアーテールの輸入化現象
1990年代にカテゴリーで名称するのであれば USカスタムというブームがありました。本来はUS車をベースにカスタマイズするのが常套手段なのですが、ムーブメントはカローラワゴンやアコード(アコードはUSメイドであったため)などに始まり、次第にUS車の垣根を超えて日本車でUSカスタムをするといった現象が起きたのです。
そして、USカスタムのパーツ手法にレンズのクリアー化がありました。これによってカローラワゴン用クリアーテールやアコード用クリアーテールを始め、様々な日本車用クリアーテールがUS市場より輸入されることとなっていったのです。
その多くは純正レンズのコピーで、今でこそLEDテールやユーロテールなど、デザインも豊富ですが、当初は純正レンズのクリアー化されたものがすべてでした。商品の輸入自体はUS市場から行っていましたが、その生産国はほぼ100%台湾製です。
日本には車輌の規制や車検制度といった、車に関する規制が定められています。しかし、アメリカには車検制度がありません。そのため日本のように、反射板がいらないため、テールの多くは反射板がついていませんでした。
又、アメリカ市場ではクオリティにおいて日本マーケットのように精度を問わないため、台湾製という精度にばらつきがあるものでも、なんら問題はなく、基本的に車をカスタムするのであるから、いまさら精度を気にする方も少ないのです。
クリアーテールの規制化
レンズパーツの市場は台湾製のクオリティであっても、市場に出回り始めたころは全く問題ありませんでした。これはクリアーテールやクリアーヘッドライトという商品自体に、カスタム性が強いというイメージがあり、装着されるオーナーの多数がUS市場と同じく、車体を改造するのであるから規制や製品精度を問うものではないという概念が根付いていたためです。
しかし、USカスタムの国内市場が拡大普及することによって カスタムの認識が少ないオーナーのクリアーテール装着車が次第に増えていったのです。このため、テールの赤色が認識出来ないなどの理由により規制や取り締まりが次第に厳しくなりました。
この結果、クリアーテールは違法パーツに近い認識が多く 簡単には装着出来ないパーツというイメージは覆す事はできなかったのです。
ユーロテールの輸入現象
98年 トヨタのアルテッツァが発売されました。当時、独特のテール形状はスポーツコンパクトというアメリカ本国のUSカスタムのジャンルにマッチし、アメリカでアルテッツァテールという名称でデザインを模倣したテールが販売され始めました。もちろん100%台湾製です。
日本の灯火色規制に問題が無い作りのアルテッツァテールに目を付けた国内市場は、クリアーテールに変わる部品として、USカスタムとは逆の意味であるユーロカスタム(ユーロスタイル)をもじり、ユーロテールと銘打って輸入を始めたのです。
このユーロテールは、当時クリアーテールの装着に気が引けていたオーナーも簡単に装着することとなり、急速に国内に普及されました。しかし、この普及に伴い その認知度はカスタムパーツ(改造パーツ)の領域からはずれていくこととなったのです。
クリアーテールは改造パーツという認識があったのですが、ユーロテールは規制に引っかからないため改造パーツではないという、誤った認識が広まっていったのです。又、生産している工場がクリアーテールと同じであるため クオリティは上がってないのですが、純正テールとの精度を比べることや、改造部品でありながら車検を気にされる方が非常に多くなりました。
この若干の誤りがある認識は未だ多いといっても過言ではありません。
LEDテールの輸入現象
欧州車のアフターパーツでのLEDテールは以前からありましたが、国産車用の社外LEDテールは2000年代後半から普及され始めました。
レンズの交換といったカスタムは、ユーロテールによって日本市場では無くてはならないものになり、国内のバイヤーは台湾から直接輸入することが通常になり、現在はUS市場から仕入れをこなうことは少なくなっております。そのため、製品の仕様は日本仕様になっているものが多く、LEDテールの多くは日本の法基準に問題がありませんが、その実 製品クオリティはあくまで台湾製ということです。
LEDテールやLEDパーツは装着した場合に、製品側の問題ではなく 電気系統に不具合を起こすことが考えられます。元々、欧州車の場合でも、警告灯の点灯やLEDの不点灯などが生じていますので、装着にあたっては慎重に考えなければなりません。
またこれに伴い、問題が出始めております。LEDテールは、バルブのような単純な抜き差し出来る構造ではありません。テール自体に基盤があります。そのため、トラブルが生じたときにユーロテールや、通常のバルブテールのように簡単なメンテナンスが不可能であり、従来のレンズパーツとしてではなく電子機器と位置づけて考えてもらいたいと思います
LEDの点灯がしなくなったといった不具合報告の際に テールレンズを検査・修理しますので送ってください と言いますと、『テールが無くなると車が動かせなくなるので製品を先に送ってください』というオーナーさまが稀にいらっしゃいます。 申し訳ございませんが、LEDテールの場合 このようなトラブルはテレビやメディアプレイヤーの故障などと同じようにお考えください。代替え品を送ることは出来ません。
LEDテールは構造上、法基準は満たしていますが、純正部品ではありませんので不具合など発生する可能性は多々あります。あくまでカスタマイズ用のパーツになりますので 純正部品は保管するなどの管理を行って頂けますようお願い致します。
カスタムパーツ(改造)であるということ
最近はネット上で、オリジナル製作でのLEDテール化をよく拝見します。そのようなHPをみていただければ、いかに『カスタム(改造)』ということであるかがわかるかと思います。これは 自作ではなく、既成品でありましても同じです。
又、レベルの高い掲示板などを拝見いたしますと、各車種ごとのユーザー同士でLED化の問題や電子系統のトラブルの注意を促している場合もありますので、ぜひ、そういったHPもごらんになっていただくことをお勧めいたします。
これは、知識がないならやるなと言うことを警告しているわけではありません。前説でもご説明いたしましたが、リスクを踏まえたうえで、ドレスアップを楽しんでいただくことが必要であり、リスクを追いたくない場合は、その前にもう一度検討していただきたいというお願いです。ご了承ください。